わたしの両手


ココロのかがみ
by ururunamida
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初雪

Sさんが事務所に来たのは7時半を回った頃

数人残っていた同僚も
仕事の話をしている間に帰ってしまい二人だけに

彼は携帯に二度出ると
電源を切ってしまった
トンネルを通っていたって言い訳するよって笑ってた

変わらない笑顔
ちょっと、痩せたかな・・・
相変わらず忙しそう


彼が踏み出したいと話していた
一歩を知って嬉しかった
一番近くでそんな彼を見ていたいと思っていた
もう無理なのに
何だか幸せだと思った


手を伸ばせば届く所に
大好きな彼の大きな手があった
こんなに近くにいるのに
もう二度と触れることのない手

この手はいつまでわたしを覚えているのかな



気が付いたら9時になりそうで

もう帰らないと・・・
うん、じゃあ・・・


彼の足が止まる

まずいよ
うるるが美味しく見えてきた
どうしたらいい・・・

抱きしめられた



そう、この胸、この匂い

誘ったらどうする?

答えは
お互いわかっているのに
邪な思いが頭をよぎる・・・


彼にも切ない日々が確かにあったのだ



わたしは
本当に彼が大好きだった
そして
彼に
好きになってもらえたんだと
感じた初雪の夜
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by ururunamida | 2006-12-05 00:18 | ココロ